発酵食品って何?

発酵食品とは何か?

発酵食品とは、食材についた微生物がでんぷんやたんぱく質をアミノ酸や糖などに分解し様々な物質を新たに作りだし、

食材の持つもともとの性質が人間にとって有益に変化した食品のことをいいます。

反対に、微生物の働きにより人間にとって有害なものになると「腐敗」と呼びます。

 

とはいえ、この文化的な観点から見ると曖昧になってきます。

例えば、日本人の朝食の定番の納豆。

納豆を食べる文化のない人々からすれば、腐ってしまった大豆と捉えられがちです。

逆も然りで、スウェーデンには世界一臭いと言われているシュールストレミングというニシンの塩漬けがあります。

私は実際に食べた経験はないのですが、あまりに強烈な匂いから食品として受け入れられない事も考えられます。

発酵として捉えるか、腐敗として捉えるかについては、

地域や文化の面から考えると、絶対的な線引きは難しそうですね。

  

 

発酵することによるメリットとは?

食品が発酵することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

発酵食品の5つのメリットについてご紹介いたします。

 

①食品の保存性が上がる

食品が発酵することで保存期間が長くなります。

発酵を促す微生物が増える事で、その他の腐敗を促す微生物を寄せ付けない為です。

例えばですが、野菜をそのまま放置しているとドロドロに溶けて腐ってしまいますが、

塩漬けにして樽や壺に漬ける事で乳酸が出来て酸性になり、乳酸菌以外の菌が増殖しにくくなる為、長期間保存が可能になります。

雪の多い地域では上記のように野菜を漬物にする事で、

野菜を収穫できない冬時期の備蓄として保存していました。

 

②風味や味の深みが増す

発酵過程の微生物の働きにより、旨味成分であるアミノ酸やイノシン酸、また甘味や酸味といった味にかかわる成分や、香気成分も生成されます。

この結果、より旨味や深みが増し複雑な味へと変化します。

お酒や味噌、醤油なども製品によって全く異なる風味を感じられるのはその為です。

 

③栄養価がアップする

食品が発酵のプロセスを経ると、栄養価が上がるものが多くあります。
例えば、煮大豆を納豆菌が発酵させることでできる納豆。

発酵の過程でもともとの大豆には存在しない酵素・ナットウキナーゼをはじめ多様な栄養素が生成され、

ビタミンKにいたってはゆでた大豆の120倍にも増加することが分かっています。

 

④栄養が吸収しやすくなる

微生物が原料の栄養素であるでんぷんやたんぱく質を分解するため

体で吸収しやすい形となります。

体の中で分解する必要がなくなる為、体への負担も軽減されます。

 

⑤免疫効果が期待できる

人間の身体は、体内に侵入してきたウイルスや異物を攻撃して排除する働きがある、白血球の「免疫細胞」によって守られています。

体の免疫細胞の約70%はなんと腸内に!腸は最大の免疫器官です。

その為、腸をいかに健康に保つかが、免疫力をはじめ私たちの健康に大きくかかわってくるのです。

食材を微生物などの働きで発酵させた発酵食品には、免疫細胞を強く活性化させてくれる菌が含まれる為、

腸内環境が整い免疫力をアップする効果が期待できると言えます。

 

 

このように、発酵食品には多くのメリットがあります。

みそ、しょうゆ、納豆、漬物、チーズ、ヨーグルトなど私たちの生活に欠かせない発酵食品ですが、

改めて意識的に日々の食生活に取り入れていきたいですね!

 

 

 

 

ブログに戻る